砂子塾!熱血レース道!GTワールドチャレンジアジア【国際レース決勝デビュー編】

いよいよ初の国際レース決勝へ!

こんにちわ、ダイワグループの石井です!

7月23-24日 富士スピードウェイで開催された、FANATEC GT WORLD CHALLENGE ASIA JAPAN CUP Rd.2 (やはりタイトル長いw)

 

初のローリングスタート

予選から4時間ほど経ち、ついにレース1のグリッドへ。

まず僕がスタートドライバーを務め、25分~35分で東風谷さんにドライバーチェンジするレギュレーションなので、初のタイヤマネジメントというミッションが発生します。

やってやるぜ!と意気込み、GT3・GT4に囲まれ総勢25台のローリングスタート!気合が空回りして全然決まらず、1コーナーも飛び込めない、完全にやってもうた。

後の車載チェックでも、何ですかこれ?と冷たく一蹴されましたが、初めてなので!許して!(苦笑)

2周目以降は前後のGT4と徐々に離れ、得意の一人旅。前を追いたかったけれど、無線でラップタイムを確認したら2秒近く差があった。満タンでマシンも重いし、タイヤをどの程度セーブしたらいいのかも正直分からないし… 気持ちが守りに入ってしまいました。

事前の計算で20分位はラップダウンされる事もないと分かっていたので、とにかく集中、丁寧に。労ったつもりだったけど、徐々にフロントタイヤがきつくなってくるのをはっきりと感じました。

まだまだ扱い(特にスタート直後)が雑だったのかなーとちょっと反省。

 

確かに、ハラハラする…

GT3の集団が後ろから迫ってきて、ピットタイミングが近づいてきた事を知らせてくれる。無線で「そろそろドラチェンだけど、東風谷さんに伝えとく事ある?」と聞かれたので、すかさず、、、

「フロントタイヤいじめちゃいました!ごめんなさい!怒らないで!」先に謝っていくスタイル。

そしてちょうど30分経とうかというタイミングで、ピットインの指示。教わり始めて2年半、東風谷さんにバトンを渡すなんてちょっと嬉しい。…いや、かなり。

ピットでは特に作業も無いので、落ち着いてドラチェンだけして、あとお願いします!と送り出しました。それと、去り際にもう一回謝っておいた。(笑)

東風谷さんは僕より1秒近く速いペースで周回して違いを見せつけてきます。と同時に、「本当にタイヤきっついなぁ、ブレーキも全然効かないし…乗ってたの誰だ?」と無線が(苦笑)

はい、僕です!愛弟子の!許して!

安定した良いペースで残り15分を燃費を意識した走行にシフト。しかしガソリンが足りない事が判明。ピットはざわつき、僕も気が気じゃない。

しかし、富士24時間で磨かれた決死の燃費走行で何とかチェッカー!残ったガソリンはぴったり1リットル!ひえ~!

以前、東風谷さんが「自分で走るよりも見てるほうがハラハラする」と言っていた言葉の意味が分かりました。

そしてホッとしたのも束の間、翌日のレース2に向けてデータチェックと作戦会議。いくらタイヤをセーブしていたとは言え、データを見れば何でも分かる。100Rだけで0.3~0.4秒遅いし、僕のグラフは何だか中途半端でした。

メリハリが無い、プランが無い。

まさにその通りで、思い返せばタイヤを横方向に使いたくないという意識が先行し過ぎてだらっとした走らせ方になっていたな…と、反省も程々に早く就寝ふて寝とも言います(笑)

 

アジアかぶれ

早朝から太陽が暴れ狂う、日曜日。いやー暑い。

この日は午後レース1本だけだが、朝9時前にはピットに集合して慌てずに準備や気持ちを作っていく。この時間の流れが結構好きなんです。

レース前に時間が無いのはとにかくイヤなのだ、いっちょ前に。(笑)

今度は東風谷さんがスタートドライバーのため、グリッドを歩いて雰囲気を楽しむ事も出来た!僕もいよいよ本格的にアジアかぶれでございます。

モニターで迫力のスタートを見てから交代の準備に入り、その時を待つ。東風谷さんは昨日の僕より圧倒的に良いペース(ベストで2秒速い)で周回しているが、タイヤと燃費は大丈夫だろうか。

格上のGT4車両を従えてのオープニングラップには興奮!

燃費走行とは

そんな事を考えてるうちにあっという間にピットウインドウがオープン、出番だ!受け取ったバトンをチェッカーまで運ぶ、昨日とは違った緊張感だが精一杯楽しもう!

タイヤも使い切っていいし、ちょっと燃費は気になるけど昨日よりは楽だろう!東風谷さんのスティント終盤と同じくらいのペースで周回を重ね、いい感じです。

そこに無線で燃料残の確認が入り、メーターの数値を読み上げると「石井くーん、ダメだ全然足りない!ペース落としてー!」

な、なんですとー!!

M2CSRacingはスプリントレース車両なので燃料タンクが小さく1時間走るには容量が足りないんです。

3~4秒落として走行していると、エアコンの聞くM2CSRの車内はそれはそれは快適である。そうして気が緩み、GT3に進路を譲りながら走っていたら、うっかり自己ベストに近いタイムを叩き出してしまう。

監督からめっちゃ怒られた。

 

ブレーキ波形

残り1周の時点で、昨日の燃料消費量は超えていました。これでガス欠になったら、どんな顔して…いやだから帰れないんだって…。そんな事を思いながら心臓はバクバクするし、気が気じゃありませんでした。

まだチェッカー受けてないのに、観客席の方々が勘違いして手を振ってくれる程のスロー走行で何とかチェッカー!!ピットレーンまで戻ってくるのも無理かもしれないとヒヤヒヤしながら、今度こそ手を振りながら一周。

残ったガソリンは、700ml

無事に終わったから笑い話ですが、このチキンレースだけは勝ちました。

そして今週末の総括ともいえるデータチェック。重ねて比較すると、思わず笑ってしまうくらいにピッタリ一致したブレーキ波形。教わってる人が同じだから…とは言っても、こんなにも合うものなのかと自分で驚きました。と同時に、自分はここまでは来ているんだと実感しました。

ただタイムにすると、各コーナーで0.1秒ずつ、トータル1秒差が最後まで詰められませんでした。この小さくて大きい取りこぼしを詰めていく事と、セットアップの判断の速さと正確性が僕の課題です。

ここに来るまで2年ちょっとかかりましたが、これから先の道のりもまだまだ長いです!

TVCで練習して、来月行われるM2CSR岡山戦でもいい結果を残せるように頑張ります!