拓海S耐挑戦記

2020年7月30日、ついに自分にとって一世一代のスーパー耐久への挑戦が始まりました。

Team StudieでS耐参戦をさせて頂くお話を頂いたのは2月始め、そこから本来であれば2月末の公式テストでM4GT4を初ドライブのはずが、トラブルやコロナの影響も重なり、約5ヶ月間、M4GT4に乗ることができず、、、

TVCで練習をする度、砂子塾で塾生の方々とS耐のお話をする度、M4GT4に乗りたい気持ちはどんどん膨れるいっぽう、、、そしていつの間にか初めて乗るマシンへの緊張は何処かへと消え、とにかくワクワクという気持ちでいっぱいでした(笑)

そして、待ちに待ったS耐富士公式テスト。チームのピットに入りまず感じた事は、本当に「Team Studie」という「チーム」だという事でした。去年までは大きなチームではなく地方戦に参戦していた自分にとって、こんなにも大所帯なピット、まさに「チーム」という言葉がぴったりな、そんな雰囲気に圧倒されていました。

そして、初S耐、初スリックタイヤ、初ハイパワーFRと初めて尽くしな事ばかりな状況に加え、Team Studieのマシンに乗らせて頂くというプレッシャー、緊張するような要素しかありません(笑)

ついに1本目の走行が開始、路面コンディションは完全なウェット。スタートは東風谷さんからで、マシンチェックやセッティングなど、様々なテストメニューをして頂きました。

そして2スティント目、自分の番。
いきなりの走行がWETか、、、と不安や緊張があったはずなのですが、いざマシンに乗り込むと、ワクワクしていた気持ちが最高潮に達し、不安も緊張も吹き飛びました。

コースインし、スイッチなどの操作系、ステアリングフィールなどのチェックをしながら徐々にペースを上げていったのですが、大雨の影響もあり、約15分間の走行で終了。この15分間は、とにかくあっという間。WETコンディションでも、まだまだ乗っていたいと思う程でした。

そして2本目の走行、スタートドライバーは自分。路面コンディションはドライへと変わり、NEWのスリックタイヤでコースイン。NEWのスリックタイヤのアウトラップはヤバい、という印象が強かった為、おそるおそるのペースアップ。ですがタイヤに熱が入ってしまえば、あとは今回の目標を達成することに集中。

様々なクラスのマシンが混在している中、アベレージタイムを落とさない事。コース上のポストに毎回注意をし、つまらないミスをしない事。そして、自分のベストを尽くしM4GT4を走らせる事。

乗る前に危惧していた初めて尽くしな状況は、TVCでトレーニングしている事となにも変わらない!と思ってからは、とにかくM4GT4からのフィーリングを感じ取りながら、S耐の雰囲気の中で走るということに集中しまくりました。

そして、2本目の30分間の走行もあっという間に終了、、、まだまだ乗り足りていません(笑)

今回が初ドライブだったので、タイムをガンガン出しに行くという走行ではなかったのですが、同じ時間帯、同じ条件で走行していた木下アニキとほぼ同タイムで走行することができました!今回の公式テストを終えて、やっと少しずつS耐に出るんだという実感が湧いて来ました。

3年で結果が出なければ辞めるという条件付きで21歳からレースを始め、今シーズンがその3年目。3年目のドライバーにはこれ以上ないというBMW Team Studieという環境。そんな環境を用意して下さった方々、そしてこんな自分を応援して下さっている方々、その方々の期待に応えるべく、全力で今シーズンを闘い抜き、砂子塾出身のレーシングドライバーになってみせます。

#21 Team サントメ・プリンシペ with Studie
眞田 拓海