【眞田拓海のS耐挑戦記】〜不安〜

ピレリスーパー耐久シリーズ2020
Rd5:12/12-13 オートポリス

10月のSUGOラウンドから3週間ごとにレースが行われ、残り2戦、年内最後のS耐オートポリス。

オートポリスを走るのは今回が初、そして今までTVCでのトレーニングでもほとんど走ったことのないコースでした。

11/22のS耐もてぎが終了し、少しでもマイルを稼ごうとTVCでオートポリスのトレーニングを開始!小学生の頃からずっとSUPER GTを観ていたので、オートポリスのコースレイアウトは暗記済み。多少のコースアウト・スピンはありながらも15分の走行で、砂子さんのターゲットタイムを約0.5秒越えるタイムを出す事ができた。

この時から自分の中で、「テクニカルなコースレイアウトのオートポリスは得意コースだ!」というイメージを持つ事が出来た。そんな良いイメージを持ったまま、レースウィークの木曜日にサーキット入り。

【Day 1】木曜 フリー走行

今までの3ラウンドは、全て金曜日のフリー走行から走り始めだった。今までよりも1日早くから練習することができ、走行時間を多く取れるため少なからず心の余裕があった。

1時間半の走行枠、1スティント目に160km走行した中古タイヤでコースイン。初のオートポリス、TVCで練習してきた通りに走行し、30分でコースを頭の中に叩き込んだ。今回、#21のエンジニアの方があらかじめ考えて下さったマシンセットのフィーリングがかなり良く、手応えを掴むことができた走行となった。

それでも#20,#21のベストタイムで比較すると、

20:1’59″07

21:1’59″57

20の0.5秒落ち。

タイヤの状態も違う、予選でもないただのフリー走行なのに、自分では気づかない内に、この時既に「タイムを出さなきゃ…」という焦りだけが先行したマインドになっていた。

photo by Hiroyuki Orihara
photo by Wataru Tamura


【眞田拓海のプロドライバーへの道】

眞田拓海(さなだ たくみ)
1996年、神奈川県横浜市に生まれ

小さい頃から車にしか興味がありませんでした。
レースゲームをやったり、モータースポーツをテレビで観たりしてはいたのですが、「自分がレーサーになれるはずがない」「レーサーになる事が出来るのは選ばれた人だけだ」と思っていたために、中々実際にカートに乗りに行ったりすることが出来ず、モータースポーツの世界に飛び込むことが出来ていませんでした。

しかし18歳になり免許を取得、自分の車でドライブに行くと、自分で運転することの楽しさ、Gを感じ走ることの楽しさを実感するように。20歳の時、小さい頃からファンだった谷口信輝選手のレッスンを東京バーチャルサーキットで受けられる機会があり、そこでプロドライバーである砂子塾長から「初めからここまで走れる人はなかなかいないよ」と言っていただき、この言葉で自分は調子に乗り始め、今まで何もやっていなかったことが逆に変な癖になっておらず、正しいドライビングをスポンジのように吸収できたようで。

そこから半年後、一度もサーキットを走ったことがないのにも関わらず、プロドライバーを目指すと宣言。1年間みっちりTVC、砂子塾で特訓をし、人生2レース目で表彰台!そこからも師匠である砂子塾長にドライビングを教わり続け、日々特訓中です!