【第7回】コッチー事務局長のS耐挑戦記

スーパー耐久 オートポリス戦【決勝編】

Day4 Sunday

決勝日も朝から晴天、雨の心配はなさそうだ。今回も5時間レースとなり
乗車順は…B→C→A(僕)→Bドラの順。
予定ではタイヤ4本交換+燃料満タン+90分ドライブだ。このシチュエーションにも慣れてきた。スタートからB→Cドライバーと経過し、いよいよ自分の出番だ。しかし焦りも緊張も無かった。

コースインして直ぐに順位と前後のタイム差の状況を無線で知る。

「東風谷さん、前も後ろも居ません。孤独な戦いです」と。モチベーションをどう上げれば良いのか正直悩んだ。すると後方から#20塾長が来た。我々は周回遅れなので1コーナーでインを空けて進路を譲る…
ここでやる気スイッチが入った。
『今回こそは塾長に喰らい付いて行くぞ!』
前回の師弟バトルは雨の中、周回遅れが絡むと徐々に離されてしまった。

前回の師弟バトルはジリジリと離される…

菅生とは違い、今回はST4-5クラスの混走の為、より周回遅れの処理は困難となる。しかもオートポリスでレースをするのは人生初。

しかし、そんな言い訳はどうでも良かった。
ただ必死に#20のテールを追い掛ける事に集中。タイヤをセーブしようとか全く考えなかった。本当はタイヤマネジメントをするべきだが、それよりも『#20に離されてたまるか!』の方が上回ってしまった。すると苦手な周回遅れの処理も遠慮せず、行く時は躊躇せず行き、待つときは待っ。するとタイムも安定していった。

しかし、この「ツケ」が回ってきた…
1時間以上、必死に塾長を追い掛けた結果、残り4LAPで無情にもタイヤが消耗し、離されてしまった…

終わってから気が付いたが、
『塾長に喰らいつく!』ではなく
『塾長を抜いて引き離してやる!』
これがアスリートとして正しいメンタルだ。

自分の改善点でもあり、伸び代をまた一つ発見した。レース前に思っていた『今年で辞めよう』から「伸び代を克服した自分の走りを見てみたい」と少しずつ心境が変化し始めた。

鈴鹿戦に続く

photo by Orihara Hiroyuki
photo by Tamura Wataru