【砂子塾事務局長論+VITAの実体験】順位とは別に、持ち帰れたもの。

順位とは別に、持ち帰れたもの。

昨日は富士チャンピオンレース。

今回は、いつも練習でVITAに乗っている方とは別のドライバーに、砂子塾のVITA01をレンタルしました。

もともと別の車両で参戦予定でしたが、急遽その車両を借りられなくなったとのことで、レース直前にご相談をいただきました。

今回はあくまで車両レンタル。

僕自身もドライビングインストラクターとして依頼を受けているわけではないので、普段の砂子塾のように細かくドライビングを見ていくつもりはありませんでした。

とはいえ、レースウィークに初めて乗るVITA。

車の特徴も分からなければ、操作にも慣れていません。

そこは分かる範囲でアドバイスをしながら、走行を重ねてもらいました。

最初は探りながらだったものの、乗るたびに少しずつ車を理解していくのが分かりました。

そして決勝。

結果だけを見れば、決して良い順位だったとは言えません。

でも、決勝中にこの週末の自己ベストを更新。

さらに走行後、

「今までうまく走れなかった100Rを、初めて納得して走れた」

と言ってくれました。

これが今回、一番印象に残った言葉でした。

富士の100Rは、VITAなら基本的にアクセル全開で走っていくコーナーです。

でも、「全開にすれば走れる」というほど単純でもありません。

どのラインを通るのか。
どのタイミングでステアリングを切り込むのか。
どれだけ余計な舵角を入れずにクルマを走らせられるのか。

そして、ドライバーだけではなく車両のセットアップも重要です。

セットを外していれば、全開で行こうとしてもクルマがそれを許してくれません。

だから「勇気を出して踏め」なんていう根性論でもない。

全開で走れる条件を、ドライバーとクルマの両方で作っていく。

今回、その感覚を初めて掴めたという話が、僕にはとても印象的でした。

今まで100Rではなかなか掴みきれなかった感覚が、今回VITAを走らせる中で少し見えたようです。

もちろん、それが車両によるものなのか、これまで積み重ねてきた経験によるものなのかは分かりません。

ただ、今回のレースウィークを通して、乗るたびに車への理解が進み、最後の決勝で自己ベストを更新し、

今まで納得できなかった100Rを走れた。

これは一つの成果だったと思います。

レースだから、もちろん順位もタイムも大切です。

でも今回のように、

「今まで出来なかったことが、分かるようになった」

というのも、レースに出る意味の一つなのかもしれません。

結果以上に、次につながるものを持って帰れたなら、今回VITAを貸し出した意味もあったのかなと思います。

砂子塾ではVITA01の車両レンタルも行っています。

今回、久しぶりにレースウィークを通してVITAを見ていて、改めてこのクルマの面白さも感じました。

速いクルマではありません。

電子制御もありません。

でも、だからこそドライバー自身がやらなければならないことが多い。

この辺の話は、また別の記事で書いてみようと思います。