【砂子塾事務局長論】練習は、まず量。その先に質。

短時間で上手くなれたら、そりゃ良いけど…。ねぇ…(苦笑)
最近、よく思うことがあります。
何をするにも「効率よく」。
短い時間で結果を出す。
無駄なことはしない。
いわゆる「タイパ」を求めることが、当たり前になってきました。
もちろん、効率が良いに越したことはありません。
僕も仕事なら、無駄な時間は減らしたいです(笑)
でも、練習まで最初からそれで上手くいくのかな?と思うことがあります。
練習は、まず量。その先に質。
最近、僕が好きな言葉です。
誰だって最初から一回一回の「質」だけを求めるのは、なかなか難しい。
なぜなら、
最初は、成功と失敗を繰り返すことも練習だから。
上手くいった。
次は上手くいかなかった。
もう一度やったら、また出来た。
その繰り返しの中で、少しずつ「出来る」が増えていく。
オーバーステアになった。
カウンターが遅れた。
今度は早すぎた。
アクセルを戻しすぎた。
ブレーキを離すのが早かった。
実際にやってみると、いろいろなことが起きます。
その成功も失敗も含めた経験の量が、次の「質」につながっていく。
僕はそう思っています。

失敗も「量」の中に入っています。
砂子塾の広場トレーニングでは、同じようなことを何度も繰り返します。
出来なければ、もう一度。
出来ても、もう一度。
同じことをやっているように見えても、毎回まったく同じではありません。
速度が少し違う。
操作するタイミングが違う。
クルマの動きも違う。
その中で、
「今のは良かった」
「これは違った」
という経験が少しずつ増えていきます。
成功も失敗も、まずは回数が必要です。
その経験をある程度重ねるからこそ、次に何を変えればいいのかも見えてくる。
僕は、この「量」を飛ばして、いきなり質だけを高めるのは難しいと思っています。
量を重ねると、自分の癖が見えてくる。
何度もやっていると、
「自分はいつもここが遅れる」
「怖くなるとアクセルを戻してしまう」
「ブレーキを離すところが毎回バラバラ」
そんな自分の癖が見えてきます。
ここまで来たら、今度は一回一回の質を上げていけばいい。
ただ回数をこなすのではなく、
次はここを変えてみよう。
今度はこのタイミングで操作してみよう。
一つずつ狙いを持って練習する。
僕が思う「質」は、この段階からです。
最初から近道を探しすぎなくてもいい。
もちろん、遠回りをすればいいと言っているわけではありません。
正しい方法を知ることも、良い指導を受けることも大切です。
でも、それを聞いただけで身体が動くわけではない。
理解したことを実際にやってみる。
上手くいく。
次は失敗する。
またやってみる。
少しずつ成功する回数が増えていく。
運転は、そんな繰り返しで身についていくものだと思っています。
僕自身、レースをやっていても同じです。
経験を積めば積むほど「質」は大切になります。
でも、その質を作っているのは、それまでにやってきた量でもあります。
たくさん走れることも、広場トレーニングの価値。
砂子塾の広場では、一日を通して何度も反復できます。
サーキットのように一周して戻ってくる必要もありません。
一つの操作を何度も試せる。
失敗しても、すぐにもう一度やれる。
成功しても、もう一度やってみる。
そして量を重ねた先で、
「じゃあ今度は、どうやったらもっと良くなる?」
と質を考えていく。
練習は、まず量。その先に質。
最初から最短距離だけを探さなくてもいい。
たくさんやって、成功も失敗も経験して、そこから一回一回を良くしていく。
運転って、そんなに簡単に上手くならないから面白いんだと思います。


