【体験談】還暦おじさん砂子塾・TVC奮戦記

TVC・砂子塾生
瀧井聡 様
TVC歴:2年 砂子塾歴:2年

 

TVCと砂子塾で基礎を学び、サーキットデビューされたお客様のストーリー

2017年初めてのスポーツモデル、マクラーレン650Sを購入しました。こういう車を所有するとサーキット走行したくなるもので、その年11月のマクラーレンTrack DayでFSWを初めて走りました。クルマは好きで自動車メーカーに就職しましたが、若いころから峠を攻めていたわけではなく、F1や耐久レースを観戦する程度でした。2018年のTrack Dayも同じ650Sで参加しましたが、新しい720Sの参加者が増えたこともあり、がんがん追い越されてしまいました。最高速度は280km/hあたりでした。Out-In-Out、Slow-In Fast-Out、言葉は知っていましたが、実際のサーキットでどう走ればいいのか? 自分の運転が周りの方に迷惑をかけているのでは?

悶々としていた2018年暮れ、知り合いから東京バーチャルサーキット(TVC)を紹介されました。

当時は赤坂にあったTVCの門をたたき、シミュレーターでの運転を通じ、自分の運転のでたらめさに打ちのめされました。クルマはMX5のパドルシフトで富士から始め、その後シーケンシャルシフトに変えて、もてぎ、岡山、オートポリンス、鈴鹿を練習していきました。時期を同じくしてトヨタ86MTを中古で購入し、砂子塾広場トレーニングに月1回のペースで参加するようになりました。オーバー・アンダー、クルマの加重移動とブレーキの抜き方、『クリップ手前最大舵角』を合言葉にいかに早くアクセルオンできるかを目指して、2年間練習してきました。

TVC・砂子塾の練習成果を大きく感じることができたのが2020年でした。自身の手術・入院や新型コロナ感染症の影響もあり、6月までは巣籠状態でしたが、7月から砂子塾・TVCを再開しました。マクラーレンも新型の720Sに買い替え、8月のマクラーレン東京FSW走行会に向けて、TVCではケイマン、砂子塾では86で練習を重ねました。ケイマンでは塾長から2~3秒落ちくらいの1分51秒台までタイムを縮めることができました。

迎えた8月28日(私の59歳の誕生日)のマクラーレン東京FSW走行会。

同乗のプロレーシングドライバーが1分49秒台を出してから、いざ自分のアタック開始。よし、まずは2分を切って、できる限り55秒の近いところまで行こうと目標を決め、ピットを後にしました。アウトラップを終えてアタック開始、第1、第2セクター順調にクリアーし、第3セククタースープラコーナーあたりで土砂ぶりの雨が! 一旦ピットに戻り、天気の回復を待つことに。第3セクターのみがウエットの中、第1・第2セクターでも攻めきれず、2分3秒台でフィニッシュ。フラストレーションのたまる結果となりました。

このもやもや感を打破すべく、9月に行われたFSW主催のクラス別走行会に参加しました。20分2本でしたが、1本目は朝まで残った雨の影響で思い切り踏めず、1分58秒台。2本目はほぼドライになり、ベストを更新して56秒台まで縮めることができました。

そして11月8日、マクラーレン東京主催の2020年最後のFSWサーキット走行がやってきました。気温・路面温度ともサーキット走行に絶好のコンデション。TVCでの練習を積み重ねてきたこともあり、ある程度自信をもって望むことができました。3周アッタクしたら必ずクールダウンをするなんていう当たり前のこともしっかり学んで、いざ本番です。結果、自己ベストを2秒短縮する54秒台をマークすることができました。課題は、100R、300Rをシミュレーター程踏んでいけない点。あとは第3セクター全般です。また、このタイムはすべてSports Modeでの記録ですので、Track Modeで何事もなく走行することも大きな課題の一つです。

 

今現在は月1の砂子塾、週1のTVCがルーティンとなっています。

一番の課題はヒール&トゥーとスムースなシフトチェンジです。難易度の高い鈴鹿にチャレンジしていますが、シフトチェンジが気になりすぎて、ブレーキ波形がめちゃめちゃになってしまう状況です。パドルに戻すと安定するのですが、何としてもヒール&トゥーはマスターしたいと考えています。

 

最後に私が感じた砂子塾&TVCならではの◯とXをまとめてみました。

◯ TVCで練習したイメージをそのままサーキットに持ち込めば、プロから5秒落ちでの走行も可能。(私の場合、鈴鹿はまだ時間がかかりそうですが)

◯ 自分の弱点をTVCのロガーで確認。砂子塾で同じミスをするとアンダーが出たり、コーナー立ち上がりでスピン。TVCでできれば、実車でもできる。

◯ ある程度の基本を覚えたら、ゴルフのようにコースマネジメントを自分で考えて具体的に実行する訓練が始まります。このあたりの悩みを他のメンバーと共有できるのも勉強になります。

X 砂子塾長のボケと東風谷事務局長のツッコミは安定感があるものの、若手後継者が育っていない(あくまでしゃべりのお話し)。

◎ 参加メンバーが素晴らしい方達ばかりで、お互いに同乗走行しながら切磋琢磨!とにかく走るのが好きな方達の集まりです。最近は女性の参加も増えてきました。

 

瀧井さんの定常円旋回


【砂子塾長からのコメント】

瀧井さんはゼロからのスタートとはいえ、やはり長く我流で運転してきた歴史もあり、最初は苦労したと思います。

しかし、とにかく練習!練習!正しい知識!時間はかかりましたが確実な成長を遂げてくれました。結局、どれだけの時間を費やすか?です。トレーニングは裏切りません。瀧井さんの実車での成果は本当に我々にとっても嬉しいものです。

それと同時にモータースポーツへの関わり方や楽しみ方も変化してきてます。楽しい仲間ができて、笑いの絶えない砂子塾やTVCはライフワークとなってます。新たな課題もきっと克服していくことでしょう!!!更なる瀧井さんの成長が楽しみです


【東風谷事務局長からのコメント】

瀧井さんが砂子塾へ初参加した時のエピソード。
定常円旋回の練習をしていると、呼吸を止め、歯を食いしばり、フロントガラスが曇るほど息が上がっていました。何もかもが1からスタートでした。

ドライビングポジションの矯正、呼吸する事、休憩する←(休まず練習する癖あり)を注視しながら練習に取り組みました。練習の成果が現れてくると、前回習熟したパフォーマンスが朝イチから出せるようまで成長!これは毎月砂子塾でマイルを稼いだ努力の結果だと思います。

運転技術が向上すると朝の自己紹介のトークまで冴え渡るのが砂子塾流!(笑)瀧井さんの面白い自己紹介は自信の表れだと思います。正しい知識を身に纏い進化し続ける瀧井さんの更なる上達が楽しみです!