第58回:砂子塾長の熱血ドラテク持論
※ この記事は2022年にRevspeedコラムで掲載された記事です。
今年の元旦は暖かく、沖合いで吹いた西風が沿岸へと波を運んだ。いつものように第3京浜から横浜横須賀道路へ・・・。
横横へ入ってすぐにけたたましい品の無い爆音が前方から聞こえる。
「おっ!」笑
そう、元旦恒例の暴走族。いや、「のろのろ族」もしくは「渋滞族」の呼び名がふさわしい方々に遭遇する。その、のろのろ族の皆さんは普通に追い越しレーンではなく走行レーンを秩序ある感じで走行していた。音と見た目がなければごく普通のバイク集団である。
六ッ川料金所出口で皆さん集合の様子で、爆音を除けば特に迷惑はあまりかけてない。
その日の海の帰りにも同じく遭遇したのだが、こちらも音以外は迷惑行為はなく、そんなにのろのろでもなく秩序ある走行?であった。
暴走族のピークは1982年。その時はなんと4万2510人もの数がいたらしい。どうやって数かぞえたん?笑、はおいておき塾長17歳の時である。
中学時代は肩掛け鞄の内側に当時の有名な族の名前であるブラックエンペラー、アーリーキャッツ、極悪、スペクターなどといったロゴを書き記していた。笑
中学3年時が「金八先生」その1年後に「校内暴力」なる言葉がポピュラーとなる荒れた時代。
1982年のピークを境に暴走族は減少の一途を辿り、2019年の調べではなんとたったの6千人に。9割もの減少となったのである。
1988年、富士グラチャンシリーズのサポートレースとして人気を博したJSSレース。DR30スカイラインやサバンナRX7が激しく争った。マシンはオーバーフェンダーに厳ついFスポイラーにデカいRウィング。も、これはそっちの方々の大好物!
紫のDR30で出場したオレのマシンはリーゼント兄ちゃんの憧れだったはず!笑
そして令和4年の初仕事は富士での砂子塾だったのだが、この日はあいにくの雪に見舞われた。早めの撤収で難を逃れたが、凍結防止剤を撒く高速は意外にも大丈夫で、幹線道路もOK、早々にヤバイ状態となったのが交通量の少ない生活道路。あっという間に積雪してしまった。
ここ最近、オールシーズンタイヤと呼ばれるタイヤの売上が伸びていると聞く。こんな積雪状態であってもそこそこのグリップを発生する。スタッドレスに比べてブロックの細かいシマシマ模様をサイプと言うのだが、そのサイプこそないのだが硬度は55程度。
因みにスタッドレスの硬度は45くらいで普通の夏タイヤと呼ばれるもので60~75くらいである。
硬度は柔らかいので多少の積雪はOKなのだが、アイスバーンとなると急激にグリップは失われるので要注意だ。
テレビではスタックしたクルマを何度も映し出し、雪の歩き方までワイドショーは説明する。こちらも愛すべき「おバカ」である。
天気予報からノーマルタイヤでの外出はかなり控えられたようで、いつもより混乱は少ないように思えた。BMWがスタックする様子を映し出すワイドショー専門家なる方が「これはおそらく後輪駆動だと思いますが・・・」に吹きまくり。
これまたワイドショーネタで恐縮だが、ここ数年、緊急性のない110番通報なるものが急増しているそうだ。
「ゴキブリが出た!」から夫婦喧嘩で通報!「背中がかゆい!」で通報、もう冗談としか思えない110番通報が27万7000件もあり、前年比で2万5000件の増加とのこと。コロナ禍で「おうち時間」が増えた為とこれまた専門家が解説をする。
そのふざけた(本人は真面目のつもりか)110番通報に対して、オペレーターの返答を聞いてみたい。
時は令和4年、今年も残り347日。
元旦から爆音を奏でる若者バイクにノスタルジックを想い、雪に翻弄された仕事初め。今年はどんな出来事が起こるのだろう。
暴走族を容認する気はさらさらないが昭和のおバカと令和のおバカ。質が違い過ぎる感があるが、昭和のおバカのほうが気合と根性が入っていたのは間違いないであろう・・・。笑
今年も既に残り347日。
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